2021年2月24日水曜日

聖マリアンナ医科大学病院屋上

  かの長沢浄水場の南側に位置する聖マリアンナ医科大学病院。同地に聖マリアンナ医科大学が1971年に発足、1974年2月に付属の病院として開設した医療機関で、ライダーのロケ地としては病院開設以前は時折映り込むことはあったがロケ地として使われ始めたのは病院開設後の仮面ライダーX第11話「不死身の水怪人ヒュドラー!」1974年4月27日放送が初回。第11話の放送日を考えると撮影は病院開設前後頃だったと推察される。病院に隣接した道路を神敬介がバイクで走るシーンでは道路周辺の造成が完全に終わっていないようにも見える。以降、ライダー以外の東映生田作品でも度々登場する病院の定番ロケ地となった。

X第11話、アマゾン第20話では屋上が使われるなど外観だけでなく敷地内も度々登場する為、同アングルをカメラに収めるにはなかなかハードルの高い場所だと思っていたが、幸運(?)にも筆者自身が入院する機会があり、患者の身分をいいことに行動できる範囲で撮影してみた。というのもこれを書いている時点でコロナ禍の影響で面会も禁止で患者とはいえ行動範囲も通常より制限されているからだ。おまけに3年後の開設50周年に向けて大幅な建て替え工事が始まっており、ライダーの撮影に使われた建物のいくつかは既に解体済み、筆者の入院した本館ももう数年で解体が決まっている為、今回は最後の検証の機会になるとも言える。

仮面ライダーX第11話 怪我をしたサトル少年が屋上から眺めていたのは院の北側にある長沢浄水場。サトル少年のいた屋上へは立ち入りできない為、筆者のいた病室のベランダから撮影、劇中のカメラ位置から30mほど西に寄っている。

左の丘の上にある建物は専修大学の校舎

病院の前を通り掛かる敬介
こちらも同じ位置から撮影。現在は駐車場へ向かう橋で遮られ見通せない。撮影時は開設前後でまだ周辺が雑然とした印象。

同じくX 第11話ヒュドラー戦。戦闘は本館東棟の屋上から始まるがそこへは立ち入れないのだが南棟屋上は患者へ開放されている。同話の映像を見ると南棟屋上からそのまま東棟へ移動出来たようだが現在は南棟屋上にフェンスが設けられている。このフェンスは同じく屋上が使われるアマゾン 第20話の段階では設置されていて開設してしばらくして設置された事が分かる。
此処に実際に出られた事が入院での成果だろう。
Xの先に確認出来るのは大学の校舎だがこちらは既に解体済み、対比画像で左側に見えるのはのちに建った別館。
戦闘員後方は明石会館という建物。こちらも建て替えのため解体済み。
仮面ライダーアマゾン 第20話 屋上に出て来たアマゾン
現在も実際に此処から出入り出来る。此処では患者が運動したり職員が休憩したり出来るようベンチが置かれている。
X 11話の時点では無かったフェンスが設置された。
アマゾンの心情を表現するのに効果的にフェンスが使われている。
アマゾンの後方は医学部本館。劇中ではフェンスの外で撮っているため同じ方向を中から。
これを書いている時点ではまだ入院中なのでまた追って更新していきます。

出典:仮面ライダーX 第11話「不死身の水蛇怪人 ヒュドラー!」毎日放送/東映 1974年4月27日放送
   仮面ライダーアマゾン 第20話「モグラ獣人 最後の活躍!!」毎日放送/東映 1975年3月1日放送

2021年2月22日月曜日

悪魔の復活祭【道了堂/桜美林教会】

ジェネラルシャドウのトランプを追っていく茂とユリ子
トランプを辿って行った先は八王子市鑓水にあった廃寺、道了堂。既に廃墟は解体されているが当時の地蔵(但し曰く付きだが…)や灯籠が現存している。なお、このシーンの前のコウモリ奇械人戦はこのお堂の裏で撮られている。
鐘の音とともに現れた奇械人たちの葬列に身を潜める茂たち
茂が隠れたのは曰く付きの地蔵。かなり損傷しており、位置も当時から移動していると思われる。
葬列が向かったのは怪しげな教会
この教会は町田にある桜美林教会。こちらは現役。
続く教会内のシーンも実際に此処の礼拝堂で撮られている。


出典:仮面ライダーストロンガー 第17話「怪談 悪魔の復活祭」毎日放送/東映 1975年7月26日放送

2021年2月19日金曜日

道了堂

 GODの目を欺く為、江川博士夫妻の身代わりとなったヒッピーの二人を助けにアジトに向かう敬介
敬介が向かったアジトは八王子市鑓水にあった廃堂。お堂自体は残っていないが跡地はきれいに整備されている。当時は鬱蒼とした林に囲まれていたが参道も綺麗になっている。

階段も綺麗に組み直されている。
御堂の屋根で変身する敬介
戦闘はお寺の裏の土手へ。当時周辺は大規模な宅地造成が行われていた。
本編は概ねが真鶴で展開する為、当初このお堂も真鶴だと考え周辺を探していた。その後、お寺と仮定して廃墟等の情報を探し発見に至った。というのも此処は色々と曰く付きの物件で稲川淳二の怪談話にも登場するほどである。地元では心霊スポットしてて有名なようだ。此処には詳細は記さないが気になる方は八王子の首なし地蔵で検索してみてください。
出典:仮面ライダーX 第26話「地獄の独裁者ヒトデヒットラー」毎日放送/東映 1974年



2021年2月1日月曜日

伊勢丹調布センター

夜、突然アマゾンに黒ネコ獣人が襲いかかる倉庫のような場所は生田スタジオまえで撮影されているが、足を負傷したアマゾンが走ってくるガードレールのあるスロープのような場所は調布市の多摩川1丁目にあった伊勢丹の配送センターの"伊勢丹調布センター"。格闘シーンに"伊勢丹"の名称が入ったゴミコンテナが複数映り込む事、同時制作の第9話が新宿の伊勢丹周辺で撮影されている事から長らく新宿伊勢丹の周辺にある関連施設なのではないかと思い込み、新宿3丁目辺りを中心に探していたが見つかるはずもなく、たまたま別件で見ていた70年代の航空写真にそれらしきスロープを有する建物を発見、それが伊勢丹の配送センターだった事に辿り着いた次第である。2008年までは存在したが現在はマンションに建て替わってしまった。

襲われながらスロープを逃げるアマゾン
スロープのあった辺りは住民用の立体駐車場になっている。駐車場へは立ち入れないので敷地際から同方向を撮影。
現在も敷地の隣に畑が残る割と長閑な場所である。
これが困惑させた"伊勢丹"のコンテナ。もちろん伊勢丹の公式な配送センターであれば名入りのコンテナがあって然りなのだが。後方に先ほど降ってきたスロープが確認出来るが夜間撮影で断定は出来ないが概ねが建物北西側のスペースで撮影されていると思われる。
マンションは敷地いっぱいに建てられ、格闘シーンが撮られた場所の大半は立ち入れないが一部に公開空地が作られ公園になっていたのでそちらから撮影。
敷地のフェンスの先に通りを挟んでガードレール、その先の僅かに見える照明は恐らく現在もある鹿島建設西調布実験場の物と思われる。
獣人が撤退するも瀕死のアマゾン
背後のフェンスギリギリに建つ建物は同じ区画に3棟ほどあった別の会社の物で現在はその敷地に戸建ての住宅が建っている。
▼国土地理院1975年撮影の航空写真より一部抜粋
スロープの形状と撮影が行われた建物北西側(ちょうど日陰になった辺り)の様子がよく分かる。


出典:仮面ライダーアマゾン 第9話「黒ネコ獣人 保育園をねらう!!」毎日放送/東映 1974年12月21日放送